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「勘助伝説」伝える写本 長野の農家で発見

2007/5/12 信濃毎日新聞掲載

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 長野市内の農家から、戦国武将武田信玄の軍師とされる山本勘助の伝説を記した江戸時代後期の写本が見つかり、市立博物館(小島田町)が開いている特別企画展「体感!川中島の戦い2007」で展示されている。勘助の容ぼうや諸国を流れ歩いた経歴などが載っており、同博物館は「当時、庶民にも勘助の伝説が広く知られていたことが分かる資料」としている。
 写本は、同市高田の故関川喜八郎さんから、自宅に保存されていた古書の整理を依頼された同博物館職員が昨年見つけた。表紙に「山本記上書写」(やまもときじょうしょうつし)とあり、「天保14年」(1843年)と記されている。
 内容は、言い伝えや武田氏の軍記「甲陽軍鑑」からの引用が多く、勘助が片目を失明した理由を、幼いころにイノシシと格闘し突きつぶされた、などと記している。同博物館によると、原本とみられる「山本記」の存在すら不明で「新たな事実を示すような資料価値はない」という。
 ただ、江戸後期は浮世絵や浄瑠璃を通して川中島の戦いの人気が高く、同博物館の降幡浩樹学芸員は「合戦で活躍した勘助についても、庶民の関心が向けられていたのは興味深い」と話している。
 写本の展示は、展示替えをする5月末まで。
【写真説明】長野市立博物館で展示している山本勘助の伝説を記した江戸時代の写本「山本記上書写」