風林火山関連ニュース
 
 

魅力伝える「語りべ」継続 長野の3団体

2007/12/27 信濃毎日新聞掲載

07122701.jpg

 3月24日から12月24日までの9カ月間開催された長野市立博物館(小島田町)の特別企画展「体感!川中島の戦い2007」に合わせ、同市を訪れる観光客をもてなそうと、ゆかりの地で史跡を案内してきたボランティアグループ「『川中島の戦い』語りべの会」。川中島合戦部会、山本勘助部会、風林火山部会の3部会でつくる同会は、活動を振り返るとともに、企画展終了後も部会ごとの活動を続けることを決め、地元公民館との提携など活動の幅を広げようと来年に向けて意欲を見せている。
 「とつとつとした丁寧な話しぶりが、心に残った。また訪れたい」。川中島合戦部会の松沢啓吉さん(73)は、静岡から来たという80代ぐらいの女性が、史跡案内の後に話してくれた言葉が忘れられない。12月8日に開いた同部会の反省会でも、体験談が語られ、今後も活動を続けていくことを確認。「史跡までの道中の案内板設置を充実させよう」「地元公民館と一緒に催しを行ってはどうか」など、意欲的な提案が出され、同部会の方針にした。
 山本勘助部会の事務局長を務める吉池重行さん(62)は案内活動を「ガイドと訪れてくれたお客さんの心のふれあい」と話す。東京から来たバレエダンサーの女性は、自分がどもる傾向があることを打ち明け、「身体的なハンディを抱え、隻眼でも戦国を力強く生きた勘助の生き方に勇気づけられた」と語った。
 吉池さんは「自分の役割はあくまで松代藩や地元住民が墓を守ったことなど歴史的事実を伝えること。だが、山本勘助の生きざまが女性の励みになったことを知り、素晴らしい出会いに自分も深く感動した」という。
 同部会も11月下旬に反省会を開き、会として従来通りボランティア活動を続けていくことを確認。既に複数の案内予約が入っており、月に1回程度、勘助についての古文書や勘助の墓石に刻まれた碑文の読み合わせなどをする研修会も続けていくという。
 期間中、約70団体を案内した風林火山部会の岡田勇さん(67)は、「いろいろな人と出会えることが『語りべ』の魅力。『語りべ』は無給でも、案内人としてプロ意識を持っておもてなしをしなくてはいけない」。
 同部会も定例会で活動の継続を決めたが、具体的な活動内容は未定。岡田さんは、行政による「語りべ」サポートの必要性を訴えるとともに、「将来の市の観光を考えれば、お客さんに繰り返し来てもらうことが大切。そのために地域の豊かな魅力を伝えられる『語りべ』がますます重要になる」と強調した。
 「川中島の戦い」語りべの会
 長野市立博物館の特別企画展「体感!川中島の戦い2007」を前に今年2月、長野市や篠ノ井、松代、更北地区の区長会などで構成する「『川中島の戦い』ゆかりの地整備保存会」の会員らでつくったボランティアグループ。同保存会が戦いの登場人物や歴史の知識を問う検定試験を行い、戦いゆかりの史跡を案内する「語りべ」を選出。八幡原史跡公園内を担当した「風林火山部会」、ながの観光コンベンションビューロー(長野市)が運行する周遊バス「きつつき号」に添乗し史跡を紹介した「川中島合戦部会」、同市松代町の「山本勘助の墓」についてガイドした「山本勘助部会」の3部会がある。
【写真説明】長野市小島田町の八幡原史跡公園で川中島の戦いについて解説する「語りべの会」の岡田さん(左)。依頼者以外も説明に聴き入った